日本統治期における台湾語歌謡の歌詞分析
Autor: | WANG, CHU-CHIN, 王珠卿 |
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Rok vydání: | 2015 |
Druh dokumentu: | 學位論文 ; thesis |
Popis: | 103 要 旨 本研究は、主として日本統治期における台湾語の創作歌謡を対象とし、台湾語歌曲の創作において、当時の社会状況が色濃く反映されていることを述べる。それによって、日本統治期台湾における台湾人の心情がより一層明らかになると考える。 音楽は人類がストレスを解消してきた方法の一つである。また、歌謡は人々の心が表現されたものであり、文化遺産としての面もある。日本統治期の台湾語の創作歌謡である「望春風」、「月夜愁」などの優れた曲によって、台湾語の流行歌の幕は切って落とされ、その後次々と多くの優れた作品が生み出された。しかしながら、太平洋戦争が起こると多くの台湾語歌謡に日本語の歌詞が付けられ、いわゆる時局音楽となった。当時の台湾語の創作歌謡における作者たちは、西洋の音楽理論も学んでいたものの、早期台湾の流行歌の伝統的な特徴を保とうとしていた。例えば、「五声音階」、「七字仔」、「オペラ調」などの使用である。 本研究では、日本統治期における台湾語の流行歌の歌詞分析し、そこには、早期台湾から民間に長く伝わってきたものがあった。たとえば、僥倖は遺憾の意を表し、僥負は薄情という意味である。こうした表現には、先人の貴重な経験や知恵がある。そして、作詞者もこれらを巧妙に使用しており、興味深い。 その発表からすでに数十年が経過した日本統治期における台湾語の創作歌謡は、1970年代、80年代以降に生まれた若い人たちにとっては、遥か大昔の事であるかのように、見過ごされている。多くの若者は、日本統治期における台湾語の創作歌謡を積極的に聞くことはないという状況にあるが、本研究を通じて、当時の優れた台湾語歌謡を再認識するきっかけになれば幸いである。 |
Databáze: | Networked Digital Library of Theses & Dissertations |
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