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力ラシナカルスから単離したプロトプラストを用いて,初期分裂に及ぼす基本培地濃度,窒素塩濃度の影響,ホルモン濃度の影響,さらに不定芽再分化に対する各種添加物の効果について検討した.カラシナプロトプラストは浸透圧調節剤のマンニトール0.475~0.5Mの範囲で安定であった。プロトプラストの初期分裂に対して,BA1mg/ lとNAAO.5mg/lのホルモン組合せで効果が高く,分裂率は29.4%であった. また,修正MS培地(NH_4NO_3を(NH_4)_2S0_4に置換)の窒素源として(NH_4)_2SO_4は200mg/l, KN0_3は475mg/lの濃度でもっとも高い分裂率が得られ,それぞれ34.7%,36.2%であった.修正MS培地中の無機塩濃度(窒素源は除く)は1/2濃度が効果的であった.得られた最適条件の培地に,活性炭(0.035%),カザミノ酸(0.025%),コンデショニング培地(50%)を添加して,プロトプラスト培養をすると,活性炭以外はコロニーを経てカルスが形成された.特にコンデショニング培地ではコロニーおよびカルス形成効果が高く,得られたカルスを再分化培地に移植すると,コンデショニング培地で不定芽形成(形成率12%)が見られた.しかし,他の培地では不定芽は形成されず不定根のみ形成された. |