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前報で「保育者養成における野菜の栽培活動の教育効果」をテーマに学生の栽培活動への考え方や取り組みについて食育の視点から実態調査を行った。本報では、前報の研究結果と課題を生かして、自然との関わりや領域「環境」の視点などに広げて保育者養成における栽培活動の在り方を検討した。今回は、北海道地域の保育者養成校に在籍する学生にもアンケートに協力いただき、比較的都市部の地域と自然豊かな地域において自然や栽培活動に対する意識に違いがあるか調査を行った。前報でも虫が嫌いな学生が多いことを報告したが、今回の調査でも地域に関わらず虫の存在が栽培活動のハードルを上げていることがわかった。また、栽培活動の効果実感で特徴的なことは、自分自身への効果があると回答した学生は約半数であるのに対し、90%以上の学生が、子どもが栽培活動を実施することは効果があると回答した。その理由として植物栽培の達成感、生命の尊さを学ぶことができるという回答が複数得られた。地域ごとでは、同じ学年でありながら自分自身への効果実感に差がみられた。自由記述では、栽培活動の課題解決につながる回答があったため、学生の意見を検証し、引き続き保育者養成に効果的な栽培活動を実施したい。 |