A Study on Trends of ‘Early Childhood Education Promotion System Construction Project’ : Focusing on 'Early Childhood Education Advisor' Project in Hokkaido

Jazyk: japonština
Rok vydání: 2018
Předmět:
Zdroj: 拓殖大学論集. 人文・自然・人間科学研究 = The journal of humanities and sciences. 40:147-170
ISSN: 1344-6622
Popis: 本稿の目的は,文部科学省の「幼児教育の推進体制構築事業」における「幼児教育アドバイザー」に焦点を当て,それがいかなる意図・背景を持って,またどういった方向性で当該事業の中核を担うに至ったかを明らかにすると同時に,「幼児教育アドバイザー」が地方公共団体ならびに幼児教育の現場へと展開される際の課題と可能性について検討することである。分析の結果,以下の2点が明らかになった。第一に,「幼児教育アドバイザー」というアイディアは,2015年中央教育審議会教育課程企画特別部会で一委員より提案され,それが急速に各専門部会で共有され,当該事業の中核を担うに至った。また提案された当初は,指導主事による指導助言活動と同等の役割が想定されていたものの,徐々に,行政による監督・管理という性質が弱まり,幼児教育の教職員の資質向上や子育て支援に対するアドバイス等,多様な役割を担うことが期待されるようになったことが明らかになった。第二に,「幼児教育アドバイザー」が幼児教育の現場に実際に展開される際には,指導主事制度とは一線を画した運用の方法が模索されていることが明らかになった。それは,幼児教育の現場においてはこれまで,指導主事の派遣が十分に行われてこなかったという背景があり,だからこそ生じると予想される受け入れへの抵抗感を軽減すること,園独自の「文化」への配慮が重要であるということが示された。
Databáze: OpenAIRE