Policy decision-making process regarding introduction of local burden in social security system : Analysis about revision of the Child-Rearing Allowance Act in 1985
Jazyk: | japonština |
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Rok vydání: | 2021 |
Předmět: | |
Zdroj: | 公共政策志林 = Koukyo Seisaku Shirin : Public Policy and Social Governance. 9:149-164 |
ISSN: | 2187-5790 |
Popis: | 地方財政制度における地方負担に関する理論を社会保障制度に当てはめた場合,現金給付の社会保障制度については,実施面での必要性から実務を地方が担うことは考えられるものの,国が責任を持って費用は負担すべきものと考えられる(石原・二橋2000,天羽2018,林2010)。しかしながら,社会保障制度の現状を見ると,現金給付の社会保障制度であっても,地方自治体が費用を負担しているものが数多く存在し,国の財政と地方財政の役割分担は地方負担に関する理論を社会保障制度に当てはめた結果とは必ずしも一致しない。児童扶養手当制度は現金給付の社会保障制度であり,制度創設当初は費用を全額国庫負担としたにもかかわらず,その後の制度改正により地方負担が導入されたという特異な政策決定過程を有する。そこで,本稿では,児童扶養手当制度に地方負担を導入した1985(昭和60)年改正の政策決定過程を題材として,日本の社会保障制度における国の財政と地方財政の役割分担を分析した。分析の結果,児童扶養手当制度における地方負担の導入は,財政再建に取り組んでいた第2次臨時行政調査会の答申に基づく行政改革の流れの中で,制度の趣旨・目的が福祉制度に変更となったため類似の福祉制度と同程度の地方負担導入が相当であるとの説明がされ,大蔵省・厚生省・自治省の3省が合意でできる形で政治的・行政的に決められたものであることが分かった。現状の社会保障制度における地方負担の内容は,国の財政と地方財政の役割分担に関する理論を社会保障制度に当てはめたものとはいえず,国の関係省庁を中心に政治的・行政的に決められたものといえる。今後,社会保障制度における地方負担の見直しを議論にする際には,地方財政制度における地方負担に関する理論を踏まえつつ,政治的・行政的妥協の産物ともいえる現行の制度を必ずしも自明の前提とすることなく議論していくべきではないかと考えられる。 |
Databáze: | OpenAIRE |
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