Autor: |
SATOH, KAZUHIKO, YANO, WATARU, WATANABE, RYUTA, KOGAYA, YASUTOKU, EJIRI, SADAKAZU |
Jazyk: |
angličtina |
Rok vydání: |
2014 |
Předmět: |
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Zdroj: |
岐阜歯科学会雑誌 = The Journal of Gifu Dental Society. 40(3):252-257 |
ISSN: |
0385-0072 |
Popis: |
齧歯類の臼歯によるすりつぶし運動には、食性とは無関係な前方型、内側型、斜前方型という3つのパターンが存在する(Offermans and De Vree,1990)。しかし、顎運動のパターンと咀嚼筋形態との関連性については十分に明らかにされていない。そこで本研究では、内側型の咀嚼運動がみられるタイワンリス、Callosciurus erythraeus、の咬筋表層・深層・内側層の内部構造および走行について詳細な観察をおこない、これまでに報告されているネズミ科キヌゲネズミ亜科(内側型)およびネズミ亜科(前方型)との比較をもとに顎運動パターンと咬筋の解剖学的特徴との関係について考察した。ともに内側型の咀嚼をおこなうタイワンリスとネズミ科キヌゲネズミ亜科の咬筋では、表層における下顎骨内側面に停止する部位の欠如、深層前部の単純な構造、深層のいくつかの区画における強く前傾した走行という共通の特徴が認められた。これらの特徴は、前方型の運動がみられるネズミ科ネズミ亜科では認められない(Satoh and Iwaku、2004、2008)。ネズミ科キヌゲネズミ亜科とネズミ亜科の食性が類似していることから、これら2亜科間で異なり、キヌゲネズミ亜科とタイワンリスとの間に共通する咬筋の特徴は、食性への適応ではなく咀嚼運動の違いを反映したものと考えられる。本研究で得られた結果の機能的意義を説明するためには、さらなる力学的解析が必要である。 |
Databáze: |
OpenAIRE |
Externí odkaz: |
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