An Attempts to Train Atomic and Molecular Concepts Based on Quantum Theory from University Lower Grade in Chemistry of Teacher Training Course: Use of Quantum Chemical Calculation Software As a Visualization Tool of Basic Concept of Chemistry

Jazyk: japonština
Rok vydání: 2018
Předmět:
Zdroj: 教育学部紀要 = Annual Report of The Faculty of Education. 52:291-299
ISSN: 0388-2144
Popis: 量子論の概念の理解は,化学の本質をどこまで理解し追及できるかに繋がる課題である.特に軌道の概念の理解は,分子の構造やその反応性について考察する際に必要となり重要である.しかし,量子論は実生活と実感を持って結びつきにくい面がある為,学生は量子論の概念の理解に時間を要することが多い.教員養成課程は,専門科目の化学に充てるコマ数が限られている為,学生の量子論の理解の障壁を下げる工夫が必要と考え,化学の基礎概念である量子論の可視化ツールとして量子化学計算ソフトウェアを授業に導入した.授業は,学生アンケートの結果を参考に次の①~⑤の5段階で構成し大学初年次から量子論に基づく原子・分子の概念の育成に取り組むこととした.①量子化学の学術用語の説明(講義),②量子化学計算ソフトウェアを用いた電子状態,分子運動等の原子・分子情報の可視化(講義と演習),③可視化された分子構造に関する数値データの確認(講義と演習),④量子化学の基礎理論の学習(講義と演習),⑤実験データと量子化学計算結果の対応(スペクトル解析の演習).本稿には授業内容の検討過程と構成,授業の概要についてまとめた.今後の課題として,実測値とより良く対応する分子軌道計算の条件の検討,一連の学習過程を経た学生の量子論の理解の程度の評価,および評価に基づいた授業内容の改訂が挙げられる.本試みが,学生の量子論に基づく原子・分子の概念の育成に役立つように工夫を重ねたい.
Databáze: OpenAIRE