慢性関節リウマチに伴う消化管アミロイドーシスに関する研究

Jazyk: japonština
Rok vydání: 1991
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Popis: 慢性関節リウマチ(以下RA)には,稀ならずアミロイドーシスが合併し,その場合致死的原因となり得ることが知られている。全身性アミロイドーシスでは,消化管に高頻度にアミロイド沈着が認められ,生前診断としては,従来直腸生検が推奨されてきた。しかし,上部消化管内視鏡検査の普及に伴い,胃生検さらには十二指腸生検がより実用的と考えられるようになってきた。全身性アミロイドーシスの内視鏡所見に関する系統的研究の報告は認められるが,RAに伴う続発性アミロイドーシスの内視鏡所見に関する系統的研究の報告は認められない。RA患者を診療する機会を有する臨床医にとって,RAに伴う続発性アミロイドーシスの消化管内視鏡所見を含む臨床像を明らかにすることは,非常に意義深いことと考えられる。一方,近年の免疫組織学的研究の進歩に伴い,各種のアミロイド蛋白に対する抗体を用いることにより,光学顕微鏡レベルのみならず,電子顕微鏡レベルにおいても,アミロイドの型判定が可能となってきている。消化管のアミロイド沈着に関する通常電顕的研究の報告はみられるが,免疫電顕を用いた報告は認められない。以上の観点から,著者はRAに伴う消化管アミロイドーシスに関して,光顕的ならびに免疫電顕的にアミロイド沈着様式を検討し,また内視鏡所見とアミロイド沈着との比較検討を行い,さらに臨床的特徴を探る目的で,アミロイドーシス群と非アミロイドーシス群との臨床像の比較検討を行なった。
富山医科薬科大学・医学博士・乙第152号・嶋田豊・1991/12/11
Databáze: OpenAIRE