Sword, Pen and the Okinawan Returnee from Colonial Taiwan : The Role of Kunio Matsugawa in the Reconstruction of Postwar Okinawa

Jazyk: japonština
Rok vydání: 2023
Předmět:
Zdroj: 国士舘人文科学論集 = Kokushikan Journal of Human Sciences. 4:55-78
ISSN: 2435-5690
Popis: 松川久仁男は、「剣 (剣道家)」と「ペン (ジャーナリスト)」に代表される、米軍統治下の沖縄の再建に寄与した右派の論客・剣道指導者であり、台湾引揚者であった。松川は、国士舘専門学校卒業後に徳富蘇峰の推薦を受けて渡台し、新聞記者から台北商業学校の剣道教師へと転身した。戦時中に補充兵を経験した松川は、敗戦により沖縄へ引き揚げ、沖縄剣道連盟を結成 (初代会長)、琉球商工会議所勤務を経て、自ら保守系新聞を発行して右派言論のオピニオンリーダーとなり、「剣とペン」の両刀使いとして活躍した。武道の分野における台湾引揚エリートとして、松川は米軍統治下での沖縄経済と剣道の再建に尽力したが、国士舘を起点として獲得していった、生き抜く力としての彼の「剣とペン」には、勝敗の結果に忠実に生きたリアリストとしての剣士の一面と、変化する時代と環境に適応しながら生存を図ろうとした柔軟さの両面が垣間見えるものであった。
Databáze: OpenAIRE