The Conditions and Problems of Advocacy Systems at Nursing Homes

Autor: Shuichi, INOUE
Jazyk: japonština
Rok vydání: 2005
Předmět:
Zdroj: 中部学院大学・中部学院大学短期大学部研究紀要 = Chubu Gakuin University Chubu Gakuin College the Journal. :179-185
ISSN: 1347-328X
Popis: 本調査は、岐阜県内における特別養護老人ホームの苦情解決状況を把握することを目的として2004年8月に実施されたものである。調査における苦情の捉え方については、「改善を望む訴え」とし、要望も含む広いものとした。苦情内容については、「職員の言動・態度について」が74件で最も多く、「利用者同士の人間関係について」が16件、「施設設備について」12件、「事故について」6件、「外出について」6件、「入浴について」5件、「食事について」4件、「施設の規則について」4件等となっていた。一方、「その他」の回答が82件と多く、具体的なケア内容、施設での医療のあり方等についての苦情が多いということがわかった。苦情申し立て者の属性としては、「特養の利用者」68名が最も多く、次いで「デイサービスの利用者」27名、「特養利用者の家族」25名、「デイサービス利用者家族」21名、「第三者委員」1名、「ボランティア」1名、「その他」72名という結果であった。苦情解決制度の課題としては、「苦情や不満が表面化しにくい」「苦情を出しやすい体制ができていない」との意見があるように、「苦情を言える関係」づくりの重要性が指摘できる。苦情を言える関係に、より踏み込んで議論するためには、利用者と援助者の関係とともに、利用者の代弁者としての家族、そして利用者の精神的支えも含めたケアのパートナーとしての家族の役割を検討する余地があると思われる。さらに、苦情を受け止める仕組みが整備された次の段階として、苦情解決のプロセスや対応結果 (申し立て者へのフィードバックを含めて) を開示していくことが利用者・家族の信頼を高めることにつながると言えよう。
Databáze: OpenAIRE