股関節手術の透視撮影における医療スタッフの水晶体被ばく低減に向けた検討
Jazyk: | japonština |
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Rok vydání: | 2021 |
Předmět: | |
Zdroj: | 旭川赤十字病院医学雑誌. 33:17-21 |
ISSN: | 0913-4417 |
Popis: | 2011年に国際放射線防護委員会(International Commission on Radiological Protection;以下、ICRP)は眼の水晶体のしきい線量及び等価線量限度の引き下げを勧告した。当院では、股関節手術の件数増加に伴い、手術室医療スタッフの水晶体の被ばく増加が懸念されている。そこで、医療スタッフの水晶体被ばく低減を目的とし、適正な作業位置の把握及び放射線防護眼鏡の防護効果を確認した。股関節手術環境下を想定し、手術台にアクリルファントムを置き、Cアーム型外科用イメージ装置(SIEMENS社製SIREMOBIL Compact L以下、Cアーム装置)の透視条件を股関節条件に固定した。水晶体の高さとして150cmに線量計を設置して、正面、側面方向の線量分布を測定した。医療スタッフの立ち位置での放射線防護眼鏡有・無での線量率測定を行い、防護効果を比較した。分布図より、正面透視時ではX線照射野中心点を中心にほぼ同心円状に拡がりをもつ分布を示した。一方、側面ではX線管球側に線量率が高い値が拡がった分布を示した。放射線防護眼鏡を用いることで、透視方向や医療スタッフの立ち位置によって幾分かの差があったが、いずれも線量率が低減した。よって、空間線量分布図を作成し、作業場所に応じた被ばく状況が分かり、医療スタッフの最適な作業位置が把握できた。放射線防護眼鏡を使用することで、各医療スタッフの立ち位置での空間線量率を大きく低減させたことから、水晶体被ばく低減に有効的であること示唆された。(著者抄録) |
Databáze: | OpenAIRE |
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