'Nineteenth-century Civilization' and the Modernization of Japan : Karl Polanyi’s Civilization-centered Historical View

Jazyk: japonština
Rok vydání: 2018
Předmět:
Zdroj: 拓殖大学論集. 人文・自然・人間科学研究 = The journal of humanities and sciences. 40:104-124
ISSN: 1344-6622
Popis: ポランニーは『大転換』の中で「19世紀文明」の崩壊過程を制度的な観点から分析したが,その分析は「20世紀文明」が立ち現れる以前に行われた。これに対して,ロストウやレギュラシオン経済学は,制度的な観点から「19世紀文明」と「20世紀文明」の対照性を浮き彫りにした。そこで,本稿は以上の歴史分析を総合することで,日本の近代化を「19世紀文明」から「20世紀文明」への移行過程との関連で検討した。明治維新は「19世紀文明」の枠内で行われた。「19世紀文明」は鉄道を起点とする一連の投資を成長のエンジンとしていた。このため,非西欧地域には中央主権的な主権国家の確立が求められた。これが《外圧》の本質であった。日本はこの《外圧》の中で「商業革命」を成し遂げ,在来産業は社会に埋め込まれたまま,つまり「低賃金経済」の枠内で急成長を実現した。急成長の背景には居留地貿易の効率性という要因があった。日本の在来産業は「19世紀文明」の成長のエンジンが停止し,崩壊へと至る過程で,「離床」を余儀なくされた。しかし,「低賃金経済」の枠内での「離床」であった。「20世紀文明」は1920年代にアメリカで産声をあげたが,国際市場なくしては存続し得なかった。アメリカがこのことを自覚したことで,戦後に「20世紀文明」は他の先進諸国にも伝播した。この結果,日本も高度成長を果たし,「高賃金経済」へと転換した。
Databáze: OpenAIRE