時計遺伝子がカブトムシの角の長さなどの形質形成にどれほど影響を与えるか

Autor: Kato, Yuki
Jazyk: angličtina
Rok vydání: 2020
Předmět:
Zdroj: ELCAS Journal. 5:15-19
Popis: Recent research revealed that circadian rhythm has a variety of functions. In this paper, I cloned cDNA of clock genes, timeless (tim) and cryptochrome2 (cry2), and investigated the role of clock genes in the formation of the horn using RNA interference (RNAi) in Trypoxylus dichotomus. I tried to understand the circadian rhythm in T. dichotomus. Although I examined the temporal expression pattern of clock genes, did not obtain conclusive evidence that clock gene (tim, cry2) controls the circadian rhythm because Real-time PCR analysis did not show obvious rhythm. Real-time PCR analysis revealed that tim and cry2 did not affect the length of the horn and prothorax. However, I noticed various insights about these clock genes.
最近の研究で, 概日リズムにはさまざまな機能があることが分かってきた. 本研究では, 時計遺伝子[timeless (tim)およびcryptochrome2 (cry2)]のcDNAをクローニングし, RNA干渉を利用して, カブトムシの角の長さなどの形質形成における時計遺伝子の役割を調べた. カブトムシの時計遺伝子(tim およびcry2)の発現パターンを調べることで, 体内時計の存在の有無を検証した. 定量PCR分析で, 明らかな発現量のリズムが示されなかったため, 時計遺伝子(tim, cry2)がカブトムシの概日リズムを制御しているという決定的な証拠を得ることができなかった. また, 定量PCR分析により, tim およびcry2は, カブトムシの角の長さや前胸などの形質形成に影響を与えないことがわかった. カブトムシの角の形成が, 概日リズムに頼らないのは, 幼虫が土の中で生活しているからだと考えた. しかし, 角の内部構造を含むその他の体の構造にtimとcry2が関与している可能性があると考えられる. これらを確かめるには, 更なる研究が必要だ.
Databáze: OpenAIRE