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【目的】抑うつ状態に対するアロマセラピーを用いた介入研究の現状を明らかにし、今後の研究課題を考察することを目的とした。【方法】研究デザインはマトリックス法を用いた文献研究である。医学中央雑誌Web版Ver.5を使用し、「原著論文」and「アロマ」and「抑うつ」or「うつ病」のキーワードで検索し、31件を対象とした。マトリックスの横軸には、研究デザイン、研究目的、抑うつ状態の評価尺度、施術者、施術方法など14項目を設定した。【結果】研究デザインは、実験研究が9%と少なく、研究目的は生理的・心理的効果の検討が全体の38%で最も多かった。抑うつ状態の評価尺度は、POMSまたはPOMS短縮版が全体の59%で最も多かった。研究対象者自身が施術者となりセルフケアを行った研究は13%と少なく、その場合の施術方法は一定していなかった。【考察】抑うつ状態の軽減を目的に、抑うつ状態の評価に特化した尺度を用いたシングルケースデザインやランダム化比較試験等エビデンスレベルの高い研究の必要性が示唆された。また、うつ病の発症や再発予防を視野に入れた、アロマセラピーによるセルフケア方法の確立が必要だと考える。 |