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看護教育における臨地実習は,不安や緊張が高く,自己効力感が低い状態で実習に臨む傾向にある。そこで、学生の実習に対する意欲を高めるために,2011年度の実習から学生主体の実習オリエンテーションを導入した。その方法は,履修グループの実習終了時の「学びの発表」に未履修グループを参加させるものである。学生主体の実習オリエンテーションの教育の評価を検討することを目的とする。学生の倫理的配慮では、匿名性、参加の自由性と不利益を被むらないことを説明した。倫理委員会の承認を得て調査を行った。学生の記述内容を質的統合法(KJ法)により「類似性」「関係性」に分類した。結果,【準備学習の知識を整理する段階】【準備学習への消極的な参加姿勢】【効果的な実習の実践力の向上】【実習で学ぶ生命の尊さ】【実習指導者とのかかわり】【実習での人間関係の構築】6カテゴリーが抽出された。教員によるオリエンテーションは,「勉強しないとついていけない」という気持ちや焦りにつながる傾向がある。しかし,実習履修学生の実習での感動体験を聴くことにより,実習のイメージ化が可能になり,学生の不安を軽減し積極的に実習に臨める教育方法であることが示唆された。(著者抄録) |