シンカブ ハッコウ シャサイ ハッコウ オヨビ Managerial Discretion

Jazyk: japonština
Rok vydání: 1999
Předmět:
Zdroj: 経済学雑誌. 100(1):101-120
ISSN: 0451-6281
Popis: 経営者が株主の代理人として行動する限り, 株主はあえて経営者をコントロールする必要はない。しかし経営者が独自の目的を持ち, 株主の目的と矛盾するとき, 株主は経営者の行動を抑制しながら自分の目的のための意思決定をしなければならない。そこで本稿ではStulz[1990]の提示したモデルに, 新たな投資計画の収益に関する不確実性, および「破産を回避しながら投資金額を最大にする」という経営者行動を加味したモデルを提示し, そのもとで株主による外部資金調達手段を通じての経営者コントロールに関する分析を行った。その結果従来の社債発行が有利であるという結論とは異なり, 株主による経営者行動の操作と期待利益最大化行動と整合的な外部資金調達手段として, 社債発行以外にも, 新株発行, 内部資金それぞれが最適となるケースがあることが明らかとなった。それと同時にわれわれのモデルにおける社債発行の役割は, 従来の議論のような経営者が投資決定を行う前に社債を発行しそれを配当として受け取り, 投資資金としての内部資金(フリーキャッシュフロー)を減少させるものではなく, 投資資金としての社債発行を通じて経営者行動を変化させることが強調される。
Databáze: OpenAIRE