Western and Eastern Emperors as Poets: : Daigo Tennō, A Japanese Emperor and the Waka Poem Anthology Kokin-wakashū

Jazyk: angličtina
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Zdroj: 関東学院大学人文学会紀要. 137:45-68
ISSN: 2189-8987
Popis: 醍醐天皇は歴代の天皇と同様帝王であり歌人であった。その治世は延喜の治と言われ理想的な時代とされる。戦乱もかなりあり、菅原道真左遷事件などあったが、懸案だった延喜格式を完成させ、親政で、律令政治の最後を飾る。その後は摂関政治になる。遣唐使廃止以降国風文化が栄えるが、宇多天皇を引き継いで日本文化の新局面を開いたのは醍醐天皇と言え、その勅命により古今集が出たのは重要である。古今集の仮名序は日本の和歌の伝統を形造る。醍醐天皇は御記や自身の和歌の延喜御集を残す。その歌は洗練されエレガントで、当時の国風・宮廷風である。一方その時代の多くの災厄は道真の祟りと信ぜられ、慰撫がなされた。道真信仰の立場からは道真の流刑は醍醐天皇の罪とされ、ために地獄へ落ちたとされる。だが中国から離れた日本の独自文化の出発は醍醐天皇の時代であり、勅命の古今集による、および天皇自身の歌人としての、日本文化への寄与は大きい。醍醐天皇の時代が日本文化や和歌の特質の理解のキーとなる由縁である。
Databáze: OpenAIRE