胸部異常影で発見され敗血症性肺血栓塞栓症と骨髄炎を併発した市中感染型メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症の1例
Jazyk: | japonština |
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Rok vydání: | 2018 |
Zdroj: | 昭和学士会雑誌. 78(6):703-710 |
ISSN: | 2187-719X |
Popis: | 市中感染型methicillin-resistant Staphylococcus aureus (CA-MRSA)感染による敗血症性肺血栓塞栓症の1例を経験した.症例は生来健康な19歳男性で39℃台の発熱と右鼠径部の自発痛を訴え近医受診し,胸部CTにて空洞を伴う多発結節影を認め当院紹介受診した.臨床症状や血行性に分布した画像所見より,右大腿部骨髄炎と敗血症性肺血栓塞栓症を疑い,喀痰や血液培養検査を施行しMRSAを検出した.従来の院内発症型MRSA(HA-MRSA)感染症のリスク因子を認めずCenters for Disease Control and Prevention (CDC)が示すCA-MRSA感染症の定義を満たした.PVL遺伝子の検出を認めCA-MRSAによる敗血症性肺血栓塞栓症と診断した.診断後,リネゾリド(Linezolid LZD)を投与し症状は10日で消退し,その後3か月の加療で肺病変も消失した.本例は今後増加が予想されるCA-MRSA感染症であり,早期の抗MRSA薬の投与にて治癒した症例である. |
Databáze: | OpenAIRE |
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