保育者の離職をめぐる研究動向に関する一考察
Autor: | INOUE, Takeo |
---|---|
Jazyk: | japonština |
Předmět: | |
Zdroj: | 鈴鹿大学・鈴鹿大学短期大学部 教職研究 2022. (3) |
Popis: | 本稿の目的は,保育者の離職をめぐるこれまでの研究論文の言説分析を行い,研究上の課題について探ることである.先行研究を概観したところ,保育者の離職をめぐる論文のタイプは,就職前の離職予防策,就職後の離職予防策,離職を防ぐ制度のあり方,中堅保育者が離職しなかった要因,の4つに大きく分けられる.保育者の離職については,多様な観点から分析されていると言える.そのような保育者の離職をめぐる研究から研究上の課題を2つ見出した.1つは,保育者の離職をめぐる研究が,保育者の仕事が子どものために自己犠牲をいとわない高尚な仕事だと思われていることに問題意識をもっていない点である.そのため,そうした保育者観がかえって離職を促す要因になっている側面を等閑視しているという課題である.もう1つは,保育者の離職をめぐる研究が,早期離職の予防に関心が集中している点である,そのため,定年まで続けられるようにするための対策について,あまり取り上げられていないという課題である. |
Databáze: | OpenAIRE |
Externí odkaz: |