当院で経験した膵上皮内癌の細胞学的検討

Jazyk: japonština
Rok vydání: 2019
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Zdroj: 奈良県臨床細胞学会雑誌. 20:1-9
ISSN: 2434-7248
Popis: 膵上皮内癌の細胞学的所見について検討した。対象は摘出術が施行された上皮内癌(High-gradePanIN)症例のうち術前にENPD細胞診が行われた8例、および良性病変13例を用いた。細胞像の評価基準は細胞診ガイドライン2015年版(消化器)を参照し、膵液細胞診への応用が可能な「貯留胆汁細胞診の判定基準」に準拠した。その結果、上皮内癌群では細胞集塊の判定基準3項目(不規則な重積、核の配列不整、集塊辺縁の凹凸不整)全てを満たす細胞集塊を全例で認めた。個々の細胞の判定基準3項目(核の腫大、核形不整、クロマチンの異常)を全て満たしたのは6例で、核の腫大を除く2項目は全例で認められた。良性病変群では細胞集塊および個々の細胞の判定基準それぞれ3項目を全て満たした細胞集塊は認められず、特に核の飛び出しを伴った集塊辺縁の凹凸不整は全例で認めなかったことから、両者を鑑別する上で重要な所見である可能性が示唆された。
Databáze: OpenAIRE