フランス語版『資本論』蓄積篇「アイルランド」(例解)における追加文について
Jazyk: | japonština |
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Předmět: | |
Zdroj: | 経済系:関東学院大学経済経営学会研究論集. 279:23-47 |
ISSN: | 0287-0924 |
Popis: | 『資本論』第一巻蓄積篇に「資本主義的蓄積の一般的法則の例解」としてアイルランドが挙げられている。フランス語版では,そこに2 頁もの追加文が挿入されたが,「例解」であることから軽視されて,その意義を論じた研究を欠いてきた。しかし,マルクスの手になる「アメリカ版への編集指図書」には,この追加文の全文を翻訳することの指示と,「ドイツ語版は,……アイルランドの農耕日傭労働者の状態についての記述をまったく欠いている」とのコメントがある。つまり,この叙述を欠いては「例解」は完成しなかったのである。農耕日傭労働者を含めて農民範疇を広げたこと,移民(「相変わらず農民」とされる)をめぐる「国際性の課題」が意識されるとともに,「本源的蓄積」篇において「土地収奪」に矮小化されないために初版・第二版の修正を行ない,人間の「大地」と「共同体」との伝統的結合の解体としてとらえ返したことにも触れる。 |
Databáze: | OpenAIRE |
Externí odkaz: |