骨芽細胞系列細胞のビタミンD受容体は、in vivo において1α,25(OH)2D3の骨吸収促進活性に必須である

Autor: Mori, Tomoki, Horibe, Kanji, Koide, Masanori, Uehara, Shunsuke, Yamamoto, Yoko, Kato, Shigeaki, Yasuda, Hisataka, Takahashi, Naoyuki, Udagawa, Nobuyuki, Nakamichi, Yuko
Jazyk: angličtina
Rok vydání: 2020
Předmět:
Zdroj: 雑誌掲載論文(電子版)
ISSN: 0013-7227
Popis: 要旨我々は以前、活性型ビタミンD3 [1α,25(OH)2D3]製剤であるエルデカルシトールの薬用量の投与は、骨吸収を抑制することで、骨量を増加させることを報告した。この骨吸収抑制効果は、骨芽細胞系列細胞のビタミンD受容体(VDR)を介することを明らかにした。本研究において我々は、骨芽細胞系列細胞特異的VDR欠損(Ob-VDR-cKO)マウスを用いて、1α,25(OH)2D3の大量投与によって誘導される骨吸収促進が骨芽細胞系列細胞のVDRを介するか否かを調べた。4日間の野生型マウスへの1α,25(OH)2D3(5 µg/kg体重/日)投与は、骨における破骨細胞数を増加させ、骨吸収マーカーであるI型コラーゲンC末端テロペプチド(C-terminal crosslinked telopeptide of type I collagen, CTX-I)の血清濃度を上昇させた。骨吸収促進は、血清カルシウム(Ca)値、線維芽細胞増殖因子23(Fibroblast Growth Factor, FGF-23)値の上昇と、体重の減少を伴っていた。このことは、中毒量の1α,25(OH)2D3は、骨吸収促進と高Ca血症を誘導することを示している。対照的に、野生型マウスへの抗Receptor Activator of NF-κB Ligand(RANKL)中和抗体前投与は、1α,25(OH)2D3が誘導する血清CTX-I, CaおよびFGF23値の上昇を抑制した。また、抗RANKL中和抗体前投与は、1α,25(OH)2D3が誘導する体重減少を抑制した。抗RANKL中和抗体前投与マウスの所見と一致して、1α,25(OH)2D3をOb-VDR-cKOマウスに大量投与しても、破骨細胞数、血清CTX-I値、血清Ca値、血清FGF-23値は、有意に上昇せず、また体重も減少しなかった。以上、本研究において、1α,25(OH)2D3の大量投与による骨吸収促進、血清Ca値上昇および毒性作用は、骨芽細胞系列細胞のVDRを介して発揮されることを明らかにした。
2020
Databáze: OpenAIRE