The Homology of the Object Relative Clause and the When-Subordinate Clause : A Consideration from Nyoro, a Bantu Language of Western Uganda

Autor: KAJI, Shigeki
Jazyk: japonština
Rok vydání: 2023
Předmět:
Zdroj: 京都産業大学総合学術研究所所報. 17:61-99
ISSN: 1348-8465
Popis: 本稿は,ウガンダ西部に話されるバンツー系のニョロ語について,目的語関係節とwhen 従属節とが同じであることを示す。正確には,when 従属節とは目的語関係節の一部であるということである。ニョロ語ではテンス・アスペクト・ムードによる1つの活用において,基本形,主語関係節,目的語関係節,when 従属節,if 従属節の5つの動詞形を区別しなければならない。例えば英語では,基本形 he reads a book,主語関係節 a person who reads a book,目的語関係節 a book which he reads などのように5つの動詞形は同じになるが,ニョロ語では原則異なる。そしてその違いは主として声調によって示される。しかしニョロ語で確認されたすべての活用において,目的語関係節と when 従属節の動詞形は同じ形を取るのである。 When 従属節に用いられるobu(英語のwhen に相当)はニョロ語では関係代名詞である。そしてその先行詞はobwîːre「時間」である。先行詞を含めた表現ではobwíːre obu aki????ngírê「彼(女)が閉めた時」(時間/ 関係代名詞/ 彼(女)が閉めた)である。これは目的語関係節の orwíːgi oru aki????ngírê「彼(女)が閉めた戸」(戸/ 関係代名詞/ 彼(女)が閉めた)と構文上何も変わらない(関係代名詞の形が違うのは先行詞の名詞のクラスと文法的一致が行われるためである)。目的語関係節から先行詞の obwîːre「時間」を除くと,obu があたかも英語の接続詞when に当たるように見える。そして英文法に習い,この構文をwhen 従属節と言う。ニョロ語にも辞書はあり,obu には関係代名詞のobu と接続詞のobu があると書いてある。しかし,これはニョロ語の働きを理解していない英語的解釈である。ニョロ語を含むバンツー系諸語の研究において,when 従属節が目的語関係節の一部であることを示した研究はない。
Databáze: OpenAIRE