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【目的】保健師とともに地域看護学実習の一環として行った啓発活動から得た学びをHIV/エイズに関する知識面と保健師活動の2点から明らかにすることである.【方法】対象は2010年12月の地域看護学実習中に啓発活動を体験した看護学生6名である.対照群として同管内で同時期に実習を行った5名を設定し,実習前後に2群への質問紙調査を実施した.質問項目はHIV/エイズ関連の知識問題30問とHIV/エイズの保健師活動に関する自由記述を求めた.知識問題は1問につき正解1点として算出し,2群間の比較にt検定を用いた.自由記述の分析は内容分析の手法を参考に行った.【結果】知識問題では実習前後の点数差を2群間で比較した結果,HIV/エイズの基礎的問題で有意差がみられ,項目ごとの正答率も上昇していた.保健師活動についての自由記述からは『啓発活動の手段』『啓発活動のねらい』『HIV/エイズに関する保健師活動の実際』のカテゴリー,啓発活動を体験した学生から多くのサブカテゴリーが抽出された.【考察】啓発活動という1つの実習体験が保健師活動の学びの拡大に繋がることがわかり,保健師とともに主体的に取り組む実習の一内容として意義があったといえる.(著者抄録) |