子宮頸がん検診管理方式における米国、豪州、欧州と日本の現状

Jazyk: japonština
Rok vydání: 2022
Předmět:
Zdroj: 奈良県臨床細胞学会雑誌. 22:1-14
ISSN: 2434-7248
Popis: 子宮頸がん検診管理方式における米国、豪州、欧州と日本の現状について解説する。米国では2020年4月に公開されたASCCP(American Society for Colposcopy and Cervical Pathology)ガイドライン2019が子宮頸がん検診管理方式における根幹をなすものであり、世界の標準となる指針である。豪州では細胞診による検診が2017年12月よりHPV(human papillomavirus)検査単独へ変更した。欧州ではHPV検査単独から開始とするガイドラインがあるものの国ごとに管理方式の差異を認めた。日本の現状として、頸部細胞診HSILのみでは治療が容認されないことと、生検でCIN2の場合の取扱いが世界と異なった。子宮頸がん検診管理方式における世界の潮流として、初回スクリーニングとしてHPV検査を優先したのちにHPV陽性者に対象を絞り細胞診を実施する流れがあり、細胞診HSILに対する即時の診断的LEEP(loop electrosurgical excision procedure)治療の容認を認めた。世界と日本の間には子宮頸がん検診管理方式に乖離を認めるものの、今後はその乖離を近づけることが肝要と考える。
Databáze: OpenAIRE