Archetype of' Touji' as Healing by Hot Spring: While Winter Solstice, Imperial Visit the' Yu-no-miya that is Hot Spring Palace'

Jazyk: japonština
Rok vydání: 2022
Předmět:
Zdroj: 高崎商科大学紀要 = The journal of Takasaki University of Commerce. 37:33-37
ISSN: 1347-703X
Popis: かねて私は「温泉文化(Onsen Culture in Japan)」を日本固有の社会的慣習として捉えてきたが、温泉を文化として捉えようとすると「湯治」という言葉が持ち出されることが多い。枯れたケ(褻:日常)を湯というハレの力で回復する循環構造が温泉文化の本質であるという私の理解とも重なり合う。しかし「湯治」はどこまで遡りうるのか。最古の正史『日本書紀』に探ったところ、7 世紀半ばの飛鳥時代、主要な農耕儀礼である新嘗さえ延期して、冬至を挟む2 ~ 3 ケ月の期間、王族・貴族は揃って「温湯宮」に移動し元旦を迎えていたことが明記されている。いわば季節遷宮が行れていた。「日の皇子」と呼ばれた王族にとって、冬至はその力が最も弱まる時期である。温泉は衰弱した日の皇子の力を回復する場として選ばれたと考えられる。日の皇子の力の回復は、王者個人の力の回復に止まらず列島社会全体の再生でもあった。湯治の原像はここにあるのではないか。
Databáze: OpenAIRE