A Study on Enhancing Efficiency and Power Density of High-speed Bearingless motor

Přispěvatelé: 小笠原, 悟司, 五十嵐, 一, 北, 裕幸, 竹本, 真紹
Jazyk: japonština
Rok vydání: 2020
Předmět:
Popis: 現在,高速モータは,ターボ機器や研削スピンドル等に広く用いられている。しかし,高速回転で機械ベアリングを用いた場合,ベアリング摩擦による損失が大きく,効率低下や短寿命化,さらには,振動による騒音の発生といった問題を引き起こす。そこで,電磁力によって回転子を完全非接触で浮上回転することが可能なベアリングレスモータ(BelM)の適用が検討されている。しかし,高速BelMを高速回転させたという報告はあるものの,温度上昇が激しいという理由から,負荷時におけるその詳細な運転特性は未だ明らかになっていないのが現状である。そこで,高速BelMの温度上昇を抑制するためには,低損失化,高出力密度化,さらに高効率化することは必要不可欠である。 本研究では,高出力密度・高効率達成可能な超高速小容量・高速大容量の2種類のBelMに関する研究を実施した。 まず,超高速・小容量のBelM の効率向上に関する研究について説明する。本研究の目的は,連続で100,000rpm,3.4kW(1ユニットあたり1.7kW)定格出力を達成可能な超高速BelMを設計し,10,000rpmにおいて負荷試験を行ない,詳細な運転特性を解明することである。そして,超高速BelMの効率をこまで高めることができるのかについて検討することである。また,実用化するため,超高速BelMの単体の効率ではなく,インバータを含めて高システム効率達成可能な超高速BelMの設計開発を目的としている。 次,高速・大容量BelMの研究目的について説明する。高速大容量BelMの磁石材料、巻線構造、回転子構造などを持つ各々のモデルを比較し、高速大容量BelM に適した構造を検討する。そして,2つの仕様の高速大容量BelM に関する研究を実施した。①定格回転速度60,000 rpm,定格出力50 kW以上,そして,15 kW/L以上の高出力密度達成可能なBelMの構造に関する研究である。②定格回転速度45,000 rpm,定格出力70 kW以上達成可能なBelMの低コスト化に関する研究である。 超高速・小容量BelMについて,解析ソフトを用いて電磁解析を行い,目標仕様を達成可能な超高速BelM を設計する。そして,試作機を用いて実験で超高速BelM の実験を行う。超高速BelMの低インダクタンス特性によって,スイッチングリプル電流が高く,スイッチングリプルによって,超高速BelMの鉄損増加を引き起こすと考えられる。そこで,SiC-MOSFETを搭載した次世代インバータを用いて、高スイッチング周波数で超高速BelMを駆動する。よって,超高速BelMのスイッチングリプル電流を抑制し,低損失・高効率化を図る。 また,高速回転において,回転子の外径が応力耐性に限られており,そして,一定な外径である回転子の固有振動数即ち1次曲げモードによって,軸長が制限された。そのため,コイルエンドが長い分布巻を使用することによって,一定な軸長でトルクが発生する部分である固定子コアの積層厚が短くなっており,軸出力降下を引き起こす。そして,高速大容量BelMの磁石としてネオジム焼結磁石が採用されることが多い。ネオジム焼結磁石は残留磁束密度が高く,高トルク密度を達成することが可能である。しかし,ネオジム焼結磁石の電気抵抗率が低いため,高速回転において,渦電流損が大きく,回転子の温度上昇によって連続運転を実現することは非常に困難である。本研究では、集中巻・ネオジムボンド磁石の構造を提案し,高出力密度化と低損失化の両立を図る。そして,回転子のBPM 化によって,高速大容量BelM のコスト低減を実現可能と考えられる。
(主査) 教授 小笠原 悟司, 教授 五十嵐 一, 教授 北 裕幸, 教授 竹本 真紹(岡山大学・大学院自然科学研究科)
情報科学研究科(システム情報科学専攻)
Databáze: OpenAIRE