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コミュニケーション能力の育成が小学校の英語活動から高校の英語教育までを通して目指されており、それに対応する新たな指導方法を身につけた英語科教員の養成が求められている。しかし、大学で学んだ指導方法が実践の場で活用されない傾向があると言われている(Borg,2004; Borg, 2006; Lortie, 1975 etc.)。本学部を卒業した新任英語教員を対象とした研究でも、大学で養成された知識・技能を実践することの難しさが明らかになった(Hall, 2014)。従って、小学校から高校までの教育を通してコミュニケーション能力を育成していくには、英語コミュニケーション能力育成のための指導法を取り上げるだけでなく、大学での学びを実践の現場とつなぐカリキュラムが必要である。また、実践の場は様々な環境にある。それぞれの置かれた状況における課題に気づき、適切に解決していく能力を育成することも必要である。この問題意識のもとに、英語科教育法担当者2名が学生の実習受入校の附属中学校英語科および本学英語サブコースの学生・卒業生とともに実践と検証を加えながら英語科教育法の再構成に取り組んでいる。本稿では、再構成したカリキュラムを提示し、中間的な検証結果を示す。 |