BESS-Polar: Sensitive search for primordial antiparticle using a superconducting spectrometer with long duration balloon flights in Antarctica

Autor: Yamamoto, Akira, Abe, Ko, Izumi, Kosuke, Itasaki, Akira, Omiya, Hidenori, Orito, Reiko, Kumazawa, Teruyuki, Sakai, Kenichi, Shikaze, Yoshiaki, Shinoda, Ryoko
Jazyk: japonština
Rok vydání: 2008
Předmět:
Zdroj: 宇宙航空研究開発機構研究開発報告: 大気球研究報告 = JAXA Research and Development Report: Research Reports on High Altitude Balloons. :81-96
ISSN: 1349-1113
Popis: 本研究は、南極周回超伝導スペクトロメータによる宇宙線観測(BESS(Balloon-borne Experiment with a Superconducting Spectrometer)-Polar実験)を通して、「宇宙起源反粒子、反物質の精密探査」を目的としている。地球磁極領域に降り注ぐ低エネルギー宇宙線に注目し、反陽子スペクトルを精密に測定して、衝突(2次)起源反陽子流束の理解を深めるとともに、「原始ブラックホール(PBH: Primordial Black Hole)の蒸発」、「超対称性粒子・ニュートラリーノの対消滅」など、初期宇宙における素粒子現象の痕跡となる「宇宙(1次)起源反粒子」を精密探査する。反ヘリウムの直接探査を通して、宇宙における物質・反物質の存在の非対称性を検証する。同時に陽子、ヘリウム流束を精密に観測し、これまでのカナダでの観測(BESS実験、1993-2002)の結果と合わせて、太陽活動変調とその電荷依存性について系統的に観測し、宇宙線の伝播、相互作用に関する基礎データを提供する。本研究では、これまでのBESS実験で培われた超伝導スペクトロメータによる宇宙線観測の経験をもとに、低エネルギー領域での観測感度を高め、南極周回長時間飛翔を可能とする超伝導スペクトロメータを新たに開発した。2004年12月13日、南極(米国、マクマード基地)での観測気球打ち上げ、高度37kmでの9日間に及ぶ南極周回飛翔に成功し、9億イベントの宇宙線観測データを収集した。運動エネルギー0.1〜1.3GeVの範囲に於いて、これまでの約4倍の統計量でエネルギースペクトルを決定した。結果は、衝突(2次)起源モデルとよく整合し、1次起源反陽子の兆候は観測されていない。太陽活動が極小期にむけた過渡期にあたる2004年の観測として予想に沿った結果を得た。反ヘリウム探索は、これまでのヘリウム観測の総統計量を2倍以上に高め、反ヘリウム/ヘリウム比の上限値を2.7×10(exp -7)にまで押し下げた。本報告では、BESS-Polar(2004年)の成果を纏め、次期太陽活動極小期(2007年)における第2回南極周回気球実験計画を述べる。
The Balloon-borne Experiment with a Superconducting Spectrometer with long duration flights in Antarctica (BESS-Polar) has been progressed. It aims at searches for primordial antiparticles in low-energy cosmic rays with unprecedented sensitivity in the solar minimum period. This report describes the status and future plan of the BESS-Polar experiment.
資料番号: AA0063732006
レポート番号: JAXA-RR-07-009
Databáze: OpenAIRE