David Lewis’ Conception of Convention and Common Knowledge : A Game-Theoretic Perspective

Jazyk: japonština
Rok vydání: 2021
Předmět:
Zdroj: 経済研究所年報. (53):295-331
ISSN: 0285-9718
Popis: application/pdf
近年,ゲーム理論家と哲学者の一部で,これまでほとんど省みられなかったデイヴィド・ルイス独自の共通知識の概念が新たな関心を呼び起こしている。こうした研究潮流の存在を背景として,本稿はルイスの『コンヴェンション』の前半部に焦点を当てて,ゲーム理論を経由した現代の経済学的制度論の視点からその射程と限界を見定めようと試みる。焦点は2 つある。第1 は,ルイス独自のコンヴェンション概念であり,第2 は,ルイスの共通知識概念である。ルイスの共通知識概念は,ある特定の性質を持った事態(共通知識の基底)が存在することとして定義されていることで,共通知識が生成されるメカニズムを明示的に論じることができるようになっている点で独自なものであり,ゲームをプレーす る主体の経験の共有がゲームの均衡プレーを可能にするという「外在主義的」な含意を持っている。また,コンヴェンションの当事者たちがコンヴェンションに関する知識を持つという主張のように,制度の知識の問題を明示的に取り上げたことも重要であると論じる。
Databáze: OpenAIRE