Nominalization of Verbs in Eskisehir-Karachay

Autor: Huziie, Hiroaki, Akbay, Okan Haluk
Jazyk: japonština
Rok vydání: 2021
Předmět:
Zdroj: 外国語教育のフロンティア. 4:79-87
ISSN: 2433-9636
Popis: 論文
言語においてある品詞が別の品詞に変わるという現象は珍しくない。いわゆる名詞化という現象も、少なくない言語で見られる。しかし、名詞化のメカニズムは言語によって異なると考えられる。このような中で、本研究ではエスキシェヒル・カラチャイ語における動詞の名詞化をとりあげた。エスキシェヒル・カラチャイ語は、トルコ共和国エスキシェヒル県で話されているチュルク系の言語であり、いわゆるトルコ語と系統を同じく言語であるが、系統的にはいわゆるトルコ語よりは、同じくチュルク系の言語であるカザフ語に近い特徴を持っている。エスキシェヒル・カラチャイ語についてのこれまでの研究は、動詞の名詞化はもとより、ほとんど何もされていないのが現状である。したがって本研究は、エスキシェヒル・カラチャイ語の動詞の名詞化についてのフロンティア的研究と言っても差しつかえないかもしれない。さらに、本研究では伝統的な言語研究手法にとらわれず、比較的最近の言語学で得られた知見、具体的には語彙概念構造 (Lexical Conceptual Structure) と特質構造 (Qualia Structure) を記述・分析デバイスとして用いた。本研究の結果、エスキシェヒル・カラチャイ語においては、・動詞語幹がそのまま名詞として機能することはない。・自立性の低い何らかの接辞を付けることによって名詞として機能する。・その場合、接辞は接尾辞であり、動詞語幹に後続する。・(日本語とは違い)派生された名詞は、モノ名詞としての意味も持ち得る。・これらのことは語彙概念構造から特質構造への情報の受け継ぎということで記述できる。具体的には、派生された名詞がモノ名詞としての意味を持ち得ることは、動詞が持っている語彙概念構造における項すなわち意味論的値が派生された名詞の特質構造に受け継がれるというように分析できる。といったことが明らかになった。
Databáze: OpenAIRE