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本稿は2015 年10 月30 日- 31 日の両日、ライプチヒ大学においてドイツ連邦政府政治教育局、ザクセン州中央政治局、ライプチヒ市青年/家庭/教育省並びにテオドール・リット協会の共催による第19 回テードル・リット・シンポジウムでのテーマ:「現代のエゴイズム」に主催者側からの求めに応じ「日本の大学の管理・運営と研究・教育の自由」のテーマで日本における独立行政法人化後の国立大学の変容と問題点を論じたものである。 [ なお、主催者側から英語のガバナンス(governance) という用語は大学における管理・運営にはなじまないもので、一般に大学の管理・運営の用語としてはドイツ語のVerwaltung が適切とされ、従って、本ドイツ語論文ではそれに従った。] その後、2016 年12 月19 日開催の広島文化学園第2 回理事協議会では、とくに法人化後15 年を経過した国立大学法人のおかれた財政的/ 経営的な問題、さらには教育・研究に関わる人的養成の問題点などを「大学のガバナンスと教育・研究の自由」の「まとめ―今日の諸課題の背景—」として具体的に指摘した。 前者の第19 回テオドール・リット・シンポジウムでの提言は、『テオドール・リット・年報2016/10』(”Theodor-Litt-Jahrbuch 2016/10”) にドイツ語版(Auflage) として「日本における< 学問の自由> と国立大学の緊張関係」( Zum Spannungsverhältnis von “Freiheit der Wissenschaften” und der staatlichen Verwaltung der Universitäten in Japan) のタ イトルで掲載されれたので本稿末尾に掲載した。なお、本『年報』(Jahrbuch) は、論者の80歳を記念して「日本でのリット研究の推進と業績」に対してリット協会から献呈された( 本稿のドイツ語による論文の末尾に僭越ながら「献呈の辞」(Widmung) を添付した)。 後者の広島文化学園理事協議会では、「まとめ」として、とくに理事協議会での話題提供を意識して具体的な実例を挙げて説明し提言した。 |