三浦半島における大規模災害時の身元確認に備えた生前DNAデータ収集とデータベースの構築およびその有効性についての研究

Jazyk: japonština
Rok vydání: 2017
Předmět:
Zdroj: 神奈川歯学 = The Journal of the Kanagawa Odontological Society. 52(1-2):45-50
ISSN: 0454-8302
Popis: 生前DNA登録対象者1254名(男性536名、女性718名、0〜94歳)のデータを対象とした。両頬の内側をオムニスワブで数回こすり、口腔粘膜細胞を採取した。三浦半島地域で身元不明遺体が発見された。顔貌では身元が判明できないため、死因の究明と身元確認のため解剖を行った。歯は残存していたが、生前歯科資料が存在しておらず、身元確認ができなかったため、DNAによる身元確認を嘱託された。1254名の生前DNA登録が得られ、D2S1338アリルは全データベースでは29型認めたが、非血縁者データベースでは認めなかった。遣体の歯から抽出したDNA型(STR型)と姉と思われる人物のDNA型を比較し、尤度比は425、弟-姉の肯定確率は99.765%であった。血縁関係を肯定する目安%よりも低い数値となったため、mtDNA分析を追加した。両者のmtDNA型は5塩基多型型で一致した。核DNAとmtDNAはそれぞれ独立したDNAであるため、両者の尤度比を掛け合わせた総合尤度比は24225、確率は99.996%となり、血縁関係を肯定するに足る値を得た。
Databáze: OpenAIRE