THE SPATIAL STRUCTURE OF COOKING AND SLEEPING AREAS IN CONTEMPORARY THAI HOUSES

Autor: SRISOPARB, Nillapat, Nillapat, Srisoparb, murata, ryo
Jazyk: angličtina
Rok vydání: 2017
Předmět:
Zdroj: 日本建築学会計画系論文集. 82(no. 741):2759-2766
ISSN: 1340-4210
Popis: 本研究は、タイの現代住宅を対象に、調理と就寝の領域からみた 空間構成の特徴を明らかにすることを目的としている。その成果は、 タイの建築家による当地の文化的な背景との応答の中での、住宅デザインのコンセプトに関する規律や説明を与えるものであり、また、 建築家やデザイナーだけでなく居住者に対して、タイ国内の建築に おける設計指針を示す上でも重要である。 研究の方法:はじめに、伝統的な住宅に関して、歴史的な経緯や 地域性を概観し、特に一家族のための住居に共通する特徴という観 点から分析される。次に、現代の住宅の調理および就寝の領域にお ける機能の配置の特徴が、全事例についての平均的な大きさ、比率、 配列、主要な壁面およびベッドの方位に関する分析を通して詳述さ れる。最後に、伝統的な住宅と現代の住宅の空間構成の比較検討を 通して、空間デザインと社会や環境との影響関係が考察される。 結論: 1)タイの伝統的な住宅には、囲まれ方がより少ない(領域がより 開放的)という明確な特徴がある。このような領域は、居住者の屋 外での活動を促進し、人と人、人と環境の関係を推進する。さらに、 その空間構成は方位やタブーを含む、人々の生活文化からの影響を 受けている。 2)現代の住宅の空間構成は、囲まれた領域の配置に特徴がある。 調理の領域では、囲まれた領域としてのキッチンが、付加的な機能 を持つひとつながりの空間に隣接するという配置が最も多くみられ る。中でも該当数が多いのは、パントリー、ダイニング、リビング の組合せと隣接する形式であり、これら付加的な機能の大きさは調 理の領域全体の 80% と、最も大きな割合を占めている。一方、就寝 の領域では、各機能が独立して配置される形式が一般的である。現 代の住宅は、伝統的な住宅と比較して寝室の単位が小さい。これは 空調のため、あるいはウォークインクローゼットや水まわりといっ た特定の機能のために、囲まれた空間がより必要とされているから である。 3)伝統的な住宅の設計コンセプトはアイデンティティであったが、 現代の住宅には、調理の領域における開放性、就寝の領域における 閉鎖性(独立性)という多様な空間構成がみられる。しかし、現代 の住宅は、概ね伝統的な知恵に基づいて設計されていることが確認 された。 これらの結果は、タイの現代の住宅における調理と就寝の領域が、 伝統的な知恵に基づいたコンセプトによって設計されていることの 証左となるものである。また、本研究では、調理と就寝という主要 な生活機能に着目し、現代住宅の空間構成における類型を検討した が、当地の地域性に根ざした住宅設計の特徴を考察する上では、他 の領域(テラス、ガレージ、リビングルーム等)での検討も可能で あり、今後の研究により明らかにしていく予定である。その成果は、 熱帯地域の建築の特徴である、屋外環境に対して開放的な空間の特 質を理解する上で有用な知見を与えるものと考える。
The aim of this study is to clarify the spatial structure of contemporary Thai houses. It focuses on the arrangement of cooking and sleeping areas, which have been functional areas since the traditional time. Firstly, the characteristics of traditional houses are described. Secondly, the spatial arrangement of contemporary houses is examined. Finally, the compositional aspects between the traditional and contemporary houses are compared and refered in terms of social and environmental factors. kitchens and as connecting areas of additional functions. In addition, sleeping areas in the contemporary houses are generally designed as tightly enclosed spaces for each unit and the bed headding situated away from west which is similar with the interdiction in traditional houses.
Databáze: OpenAIRE