<症例>虫垂炎をきたした川崎病の2例

Autor: CHIBA, TSUNEO
Jazyk: angličtina
Rok vydání: 1998
Předmět:
Zdroj: 日本外科宝函. 67(3-4):69-71
ISSN: 0003-9152
Popis: Two cases of appendicitis in Kawasaki disease (KD) are presented. Appendicitis in KD is very rare condition, and only a few cases have been previously reported. This report suggests the need to expand the differential diagnosis of abdominal pain in this group of patients.
川崎病では腹部症状として腹痛がみられることは知られているが時には手術が必要な合併症がみられることがある. われわれは虫垂炎の発生がみられた川崎病を2例経験したので報告する. 【症例 1】6歳, 男児. 腹痛, 嘔吐, 発熱がみられ, 回盲部に筋性防御反応を触知し, 白血球数 21300/mm_3, CRP 11. 0 mg/dl と炎症所見を示した. 本例の弟に川崎病の既往があり本症を疑ったが手術が必要と判断し, 手術を施行, 化膿性虫垂炎であることを確認した. 糞石はみられず血管性の閉塞が示唆された. 【症例 2】4歳, 6ヶ月男児で同様に腹痛, 発熱を主訴とし, 手術により虫垂炎と診断したがこれら2例とも術後になって川崎病特有の症状が出現した. 主体は血管炎と思われ, 腹痛を伴った川崎病の場合には虫垂炎が合併症としてみられる可能性があり, 注意が必要である.
Databáze: OpenAIRE