管内流動抵抗低減用界面活性剤を添加した低温水の曲がり管部における流動抵抗低減効果と熱伝達特性
Jazyk: | japonština |
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Rok vydání: | 2000 |
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Zdroj: | 日本機械学會論文集 B編. 66(647):204-211 |
ISSN: | 0387-5016 |
Popis: | This paper has dealt with the flow resistance and heat transfer characteristics of flowing cold water with flow drag reduction additive in curved pipes. A cationic surfactant was used as the flow drag reduction additive. The flow drag resistance and the local heat transfer coefficient of cold water flow in some curved pipes were measured under the constant heat flux heating wall condition. It was found that the flow drag and heat transfer reduction effect by the surfactant was depended on the angle and curved ratio of the curved pipes. The nondimensional correlative equations of flow resistance and heat transfer coefficient of cold-water flow with the surfactant in the curved pipe were derived in terms of various nondimensional parameters. 水系の熱輸送媒体に各種の流動抵抗低減剤(界面活性剤又は鎖状高分子等)を添加し、発生する流動抵抗低減効果(トムズ効果)によりポンプ動力の低減や配管からの熱損失の軽減を意図した高効率的な熱エネルギー輸送技術が注目されている。Usuiらは界面活性剤の添加による円管内流動抵抗低減に関する実験と数値解析の比較検討を行っている。またKawaguchiらはトムズ効果による乱流抑制機構解明のため、レーザー流速計により界面活性剤添加水の矩形流路内での速度分析や乱流強度の測定結果を報告している。さらに、佐藤らは界面活性剤添加水の乱流特性の測定と乱流促進体を付した平板状熱伝達面における伝熱促進の検討を行っている。R. Smith らも水溶性高分子添加水の円管内熱伝達特性の報告を行っている。筆者らも、これまでに流動抵抗低減剤として鎖状高分子、界面活性剤、及びパルプ繊維を用いた場合の円管内流動抵抗低減と熱伝達特性に関する研究を報告している。これらの研究は、主に円形や矩形の直管試験部の流動と熱伝達特性の解明に焦点を当てているが、流動抵抗低減効果を利用する冷暖房システム等では、直管以外にも様々な配管附属品が使用されている。特に、流動方向の変更には様々な曲率の曲がり管が用いられている。このような曲がり部を有する配管における流動抵抗や熱伝達特性に関する研究としては、伊藤、森ら及び Janssen らにより、曲がり管における水などのニュートン流体の流動抵抗や熱伝達特性に関して、発生した剥離流れや2次流れの存在が大きな影響を及ぼすことが報告されている。一方、ニュートン流体に代わり流動抵抗低減剤添加水が曲がり管内を流動する場合には、曲がり部で発生する2次流れやはく離流れなどにより、その流れ構造が直管部の場合と大きく異なり、その流動抵抗および熱伝達特性も直管部の場合とは異なる傾向を示すものと思われる。本論文は、流動抵抗低減剤を添加した低温水が曲がり管内を流動した場合の流動抵抗と熱伝達特性の解明を目的としたものである。本研究では、曲がり部の多い建物内配管や熱交換器内の伝熱管を対象として、比較的直径の小さな円管で様々な曲率半径比をもつ曲がり管領域における流動抵抗低減剤添加水の管内速度分布、流動圧力損失そして局所及び平均熱伝達率の実測を試みている。最終的には、流動抵抗低減剤添加水の曲がり管部の管摩擦係数と平均熱伝達率に関して、曲がり管部の曲がり角度、曲率半径比そして流速等の影響を加味した無次元実験整理式の提案を行うものである。 |
Databáze: | OpenAIRE |
Externí odkaz: |