Studies on the cheese ripened mainly with yeast

Autor: Tomokichi Tsugo, Umeo Yoshino, Jian Ell Chang
Rok vydání: 1972
Předmět:
Zdroj: Nihon Chikusan Gakkaiho. 43:514-518
ISSN: 1880-8255
1346-907X
DOI: 10.2508/chikusan.43.514
Popis: 牛乳蛋白分解力の強い酵母を選択し,これを乳酸菌スターターと共に用いてチーズ内部にまで繁殖させ,約3週間で熟成が完了する風味良好な半硬質チーズを製造することができた.嫌気培養で牛乳蛋白質を強く分解する乳糖発酵酵母としてS. fragilisおよびCan. pseudotropicalisが選択された.これら酵母の乳蛋白分解力に対する培養温度の影響を調べた結果,2株の酵母とも20°Cで培養した時最大の牛乳蛋白分解力を示したのでこれらを用いたチーズの熟成は20°Cで行なった.しかし,S. fragilisは15°Cで培養した時にも牛乳蛋白分解力が20°Cの半分程度あるため,この酵母を用いたチーズは15°Cでも熟成を行なった.熟成中におけるチーズの熟成率および遊離チロシン含量の増加はこれら酵母の使用により明らかに促進された.従って,チーズ中にこれらの酵母が存在することにより,チーズ熟成中の蛋白分解作用が促進されることが知られた.酵母を用いたチーズの酸度は乳酸菌のみを用いたチーズのより低くなった.乳酸菌のみを用いたチーズは3週間の熟成でも酸味のみが強く,旨味を全く示さないが,酵母を用いたチーズは3週間の熟成で組織がなめらかになり,良い風味を示した.またこれら酵母を用いて熟成したチーズにはアルコールや香気性エステルのにおいが認められた.これまでの製造実験の結果によれば,最も安定した製品を得るためにはS. fragilisを用いて15°Cで熟成を行なうのが適しているように思われた.
Databáze: OpenAIRE