Popis: |
試薬,試料量の低減化とオンサイト分析を目的として,マイクロフロー方式FIA(μFIA)による硝酸イオン,亜硝酸イオンの定量について検討した.流路は二流路とし,ダブルプランジャー型マイクロポンプを用い,吐出量は2.5μl stroke-1,流量は50μl min-1とした.吸光検出反応には,スルファニルアミドと2-ナフチルエチレンジアミンを用いるジアゾ化-カップリング反応を用い,538nmで測定した.試料注入量20μlで,内径0.25mm,長さ75 cmの反応コイルを用いれば,通常の河川水程度の硝酸,亜硝酸イオンの定量が可能である.μFIA用のCd/Cu還元ミニカラムは,カドミウムパウダー(60~80メッシュ)を銅コーティングし,内径0.53mmのシリカチューブ(長さ5cm)に詰めて作製した.本ミニカラムによる硝酸イオンの亜硝酸イオンへの還元効率は99%以上であった.スプリット方式により,硝酸亜硝酸イオンの同時定量用流路を構築した.実際試料のオンサイト分析装置には,発光ダイオード(LED)を川いて,消費電力の低減化を計った.硝酸,亜硝酸イオンを単独に定量する場合の検出限界はそれぞれ約2×10-8Mであり,同時定量の場合には約10-7Mであった.河川水中の硝酸,亜硝酸イオンの同時定量にも応用できることが分かった. |