Moluccella laevis Lectin. An Unusual Protein with a Unique Specificity
Autor: | H. Lis, Nathan Sharon |
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Rok vydání: | 1994 |
Předmět: | |
Zdroj: | Trends in Glycoscience and Glycotechnology. 6:65-74 |
ISSN: | 1883-2113 0915-7352 |
DOI: | 10.4052/tigg.6.65 |
Popis: | Moluccella laevis から得られる抗A+N+Tn血液型特異性レクチンは、分子的にもまた機能面から見てもいくつかの珍しい特徴を示す。このレクチンは糖タンパク質 (中性糖含量が約10%) で、変性処理に対して非常に安定であり、特殊な四次構造をもっている。レクチンの多くが同一の (あるいは類似した) サブユニットからなるオリゴマーであるのに対して、M. laevis レクチンは三種類のサブユニット、即ち、46kDaと28kDaのポリペプチドがS-S架橋してできた67kDaサブユニットと、42kDaおよび26kDaの各サブユニットが会合してできた三量体である。26kDaサブユニットは単離され、抗A型及び抗N型の両血液型活性を有することが分かった。本レクチンはα-N-アセチルガラクトサミンのメチルグリコシドに対して非常に高い親和性(ガラクトースの約2,000倍、メチルα-ガラクトシドの約200倍)を示し、NeuAcα2-6GalNAcにも強く結合する。このことから、A及びTn血液型特異性があることが説明できる。このレクチンのN型に対する特異性は、MM血液型のグリコホリンAには存在せず、NN型のグリコホリンAに固有で、しかも微量に存在する未置換の (あるいはNeuAcα2-6で置換された) O-結合型GalNAc残基によるものと考えられる。Tn及びシナロシル-Tn決定基の発現が癌のタイプ (例えば、乳癌や結腸癌) と関連があることから、このレクチンは癌の研究や診断に有益であると思われる。 |
Databáze: | OpenAIRE |
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