A new protocol for severe acute subdural hematoma with cerebral contusion. Intentionally delayed decompressive craniectomy
Autor: | Toshiyuki Kuwa, Masatomo Tada, Isao Ukai, Kyoto Go, Masanobu Kohno, Tatsuya Sugino, Hisashi Kobayashi |
---|---|
Rok vydání: | 1995 |
Předmět: | |
Zdroj: | Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi. 6:641-652 |
ISSN: | 1883-3772 0915-924X |
DOI: | 10.3893/jjaam.6.641 |
Popis: | これまで脳挫傷を伴う重症急性硬膜下血腫に対しては減圧開頭術が積極的に行われてきたが,術後の急激な脳腫脹,遅発性脳内血腫の発生などのため,その治療成績は未だ不良である。今回われわれは,特徴的な凝固線溶動態を含めた頭部外傷後の病態から新たな治療指針(積極的待機的減圧開頭術:受傷直後は穿頭血腫除去術と脳室ドレナージ術に留め,術後保存的な頭蓋内圧の調節が不可能になった時点で減圧開頭術を施行する)を提唱し,その有用性と問題点につき検討した。対象は来院時GCS8以下の脳挫傷合併硬膜下血腫症例のうち来院直後に開頭術または穿頭術を施行した23例である。来院直後に開頭術を施行した13例(I群)は減圧開頭術例10例(I a)と開頭術例3例(I b)に,来院直後は穿頭術のみに留めた10例(II群)は待機的減圧開頭術例6例(II a)と穿頭術のみの4例(II b)に分類し,凝固線溶検査,遅発性外傷性脳内血腫(DTICH)の有無,転帰につき比較検討した。来院時GCS, DTICH合併率は2群間に有意差を認めなかったが,II群の方がDTICHの合併は少なく,軽症に留まる傾向を示した。転帰をみると,I群は13例全例予後不良であり,I a群8例,I b群3例が死亡した。一方II a群は,DTICHを合併した4例中2例とDTICH非合併例2例は予後良好であった。II a群で予後不良であった2例はともに,DTICHとそれに伴う脳浮腫のため受傷後第2病日までに減圧開頭術を施行しており,術後脳腫脹は高度であった。来院時凝固線溶系検査とDTICH合併の有無との間に有意差は認めなかったが,α2プラスミンインヒビターはDTICH合併群でより低値をとる傾向を示した。以上の結果,脳挫傷を合併した重症急性硬膜下血腫に対する積極的待機的減圧開頭術は頭部外傷後の脳循環の変動,凝固線溶動態,DTICHの発生,脳浮腫の時期などからみて,安全で有用な治療指針であると思われた。 |
Databáze: | OpenAIRE |
Externí odkaz: |