Factors related to the long-term respiratory management of patients with complete quadriplegia after cervical spinal cord injury

Autor: Ryuichi Kawata, Yasuhiro Kuroda, Toshisuke Murakawa, Setsu Kuramitsu, Mari Nagayama
Rok vydání: 1996
Předmět:
Zdroj: Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi. 7:168-172
ISSN: 1883-3772
0915-924X
DOI: 10.3893/jjaam.7.168
Popis: 1979年から1993年に当院で加療された頸髄損傷による完全麻痺患者43例を対象とし,2週間以上の長期呼吸管理(気管内挿管による機械的人工呼吸もしくは気管切開)を行った症例をretrospectiveに検討した。対象症例は男40例・女3例,年齢43±17歳(平均±標準偏差)で,すべて中・下位頸髄(第4-8)損傷であった。合併症として頭部外傷8例(うち脳震盪6例),胸部外傷6例,徐脈・低血圧状態12例を認めた。脊椎固定術は32例に行われ,そのうち緊急手術は20例であった。麻痺レベルは,41例では受傷時から固定していたが,他の2例では脊椎固定手術後に一過性に1分節上昇し,受傷後48時間以内に受傷直後のレベルに戻った。長期呼吸管理は11例(26%)で,脊椎固定手術例7例,非手術例4例であり,全例1-2週間の気管内挿管の後気管切開を行った。長期呼吸管理の理由は,無気肺(4例),高炭酸ガス血症(4例),肺炎(2例),血気胸(2例),肺水腫(1例),喀痰窒息による心停止(1例)であった。急性期死亡は喀痰窒息による心停止例1例のみであった。長期呼吸管理群は非呼吸管理群に比べて血気胸などの胸部外傷合併例が有意に多くみられ,重回帰分析でも胸部外傷の合併が長期呼吸管理に関与する因子となった(F値6.9)。中・下位頸髄損傷による完全麻痺例では,胸部外傷などの合併外傷の重症度が呼吸管理を長期化させる原因である。
Databáze: OpenAIRE