Development of Biopulping Process with Cellulolytic Activity Suppressed Coriolus hirsutus
Autor: | Jun Sugiura, Toshiko Sakaguchi, Mari Kabuto, Seiji Nakagame, Sayaka Nakao, Akira Tsukamoto |
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Rok vydání: | 2005 |
Předmět: | |
Zdroj: | JAPAN TAPPI JOURNAL. 59:222-228 |
ISSN: | 1881-1000 0022-815X |
DOI: | 10.2524/jtappij.59.222 |
Popis: | 地球温暖化防止の観点から省エネルギーの重要性が高まっているが, 王子製紙では, 「王子製紙環境憲章」を制定し, 広く地球的視点に立って, 環境と調和した企業活動を維持発展させるため活動を進めてきている。その一つとして, バイオ技術を応用したパルプ製造方法, バイオパルピングの開発に取り組んできている。バイオパルピングは, パルプ製造の前工程に, 木材チップ上に白色腐朽菌を生育させ, リグニンを部分的に分解させることにより, パルプ製造工程における省エネルギー化, 省薬品化を行う技術である。我々は, リグニン分解力が強く, 生育温度が高い, 白色腐朽菌アラゲカワラタケを, バイオパルピングのために用いてきている。今回の実験では, 紙力への好ましくない影響のあるセルロース分解活性の抑制を, 高効率の形質転換系を用いて試みた。微生物は, 複数の酵素によりセルロースを分解しているため, これらの酵素活性を同時に抑制することが好ましい。このために, アラゲカワラタケのセルロース分解に関与する複数の遺伝子のクローニングを行った後, これらの遺伝子をタンデムに連結したアンチセンス発現プラスミドを作製し, 形質転換を行った。この結果, 複数のセルロース分解活性を抑制した形質転換体を取得することができた。この形質転換体により, 木材チップを前処理した結果, 蒸解性は向上するが, 紙力が損なわれなかった。また, リグニン分解酵素のプロモーターを, セルロース分解酵素由来に改変することで, セルロース存在下で, リグニン分解活性の生産性が向上することが示された。これらのことから, 今回用いた手法が, 白色腐朽菌のリグニン分解の選択性を向上させ, バイオパルピングを行う上での有効な手法であることが示された。 |
Databáze: | OpenAIRE |
Externí odkaz: |