Mechanism of the depressor effect of recombinant human erythropoietin in anemic patients undergoing chronic hemodialysis
Autor: | Shuji Yonekura, Osamu Iimura, Hiroya Mukai, Nobuyuki Ura, Yasuo Kudoh |
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Rok vydání: | 1993 |
Předmět: | |
Zdroj: | Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy. 26:305-311 |
ISSN: | 1884-6211 0911-5889 |
Popis: | 慢性血液透析患者で, recombinant human erythropoietin (EPO) 長期投与による腎性貧血改善時に有意な降圧を示す例を経験し, その降圧機序を心エコー図による心血行動態と各種血管作動性内分泌因子の面から, 非降圧群と対比検討した. ヘマトクリット (Ht) 値23.5%以下の慢性血液透析患者28例に, Ht値25-30%を維持すべく12か月間EPOを投与. EPO投与前・後に血圧, 心拍数, 体重, 末梢血液, 心エコー図と血漿のノルアドレナリン (pNA) 濃度, レニン活性 (PRA), アンジオテンシンII (A-II) 濃度, 心房性ナトリウム利尿ペプチド (ANP) 濃度を測定した. そして, これら所見をEPO投与後血圧が有意に低下した降圧群と, 然らざる非降圧群の2群に分けて比較検討した. EPO投与後, 4例で有意な血圧低下を認め, 24例では降圧を認めなかった. 赤血球数, ヘモグロビン濃度, Ht値は両群いずれも有意に上昇したが, これらの改善度に差異は認めなかった. また, 心拍数, 体重は両群で不変であった. 心エコー図による左房径, 左室拡張末期径, 左室収縮末期径, 左室駆出分画 (EF) では, EPO投与3か月後の非降圧群で左室拡張末期径が有意に低下した以外, 全て不変であった. しかし, 降圧群は非降圧群に比して, EPO投与前のEFが有意に高値で, 投与後の1回拍出量 (SV), 心拍出量 (CO) の減少も持続し, COの変化率も大なる傾向を示した. さらに, SV, COの変化度と収縮期血圧の変化度の間には, 降圧群でのみ有意な正相関を認めた. 全末梢血管抵抗はEPO投与3か月後, 非降圧群で有意に上昇したが, 両群間には差異を認めなかった. 他方, pNA, PRA, A-II, ANPにはいずれにも両群間で差異を認めなかった.以上の成績より, EPO長期投与時の降圧群は非降圧群に比し, 貧血改善時の心拍出量の低下がより顕著で, これが降圧機序の一部をなすと考えられた. |
Databáze: | OpenAIRE |
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