A Case of Spontaneous Regression of Laryngeal Cancer for a Time

Autor: Takashi Hiramatsu, Yuichi Tanaka, Michinori Murai, Nansei Yamada
Rok vydání: 2003
Předmět:
Zdroj: Nihon Kikan Shokudoka Gakkai Kaiho. 54:370-374
ISSN: 1880-6848
0029-0645
DOI: 10.2468/jbes.54.370
Popis: 1966年,Eversonらは癌の自然退縮を定義している。今回,この定義にあてはまる喉頭癌症例を経験したので報告した。症例は81歳男性。嗄声,嚥下障害,咽喉頭異常感を自覚し受診となった。声門上に,表面が白色で所々に暗赤色部が混在する腫瘍を認めた。CTでは,辺縁のみに造影効果を認める腫瘍が,喉頭蓋喉頭面から声門上に広がっていた。早期胃癌も見つかったが,喉頭癌,胃癌とも治療を希望されず外来経過観察となった。腫瘍は白色の部分が消えるとともに次第に縮小し,視診上消退していった。その後再発をきたしたが,放射線治療にて腫瘍は消失した。胃癌の退縮は認めなかった。過去の報告で悪性腫瘍の退縮例は散在的にみられたが,喉頭癌において自然退縮の報告は,本邦で2例目である。本例は,経時的に経過観察し,その変化を記録できた点で貴重な症例であった。今後,自然退縮を念頭において,様々な見地から経過を追ってゆく必要があると思われた。
Databáze: OpenAIRE