Direct and Indirect Effects of Screening for Breast Cancer by Inspection and Palpation at Nara National Hospital During a 5-Year Period

Autor: Hidetaka Ushigome, Masashi Tanaka, Kiyohiko Ikezoe, Hirotaka Komichi, Yasuaki Ueda, Kazuhiro Ito, Seishiro Inaba
Rok vydání: 1998
Předmět:
Zdroj: Nihon Nyugan Kenshin Gakkaishi (Journal of Japan Association of Breast Cancer Screening). 7:149-154
ISSN: 1882-6873
0918-0729
DOI: 10.3804/jjabcs.7.149
Popis: 視・触診法による乳癌検診からマンモグラフィ併用乳癌検診への移行期である現在, マンモグラフィ併用乳癌検診開始までは視・触診による乳癌検診を継続, 実施し, その効果を追及することが必要である。第一線の乳癌臨床医は検診担当医としての経験を応用し, 病院施設内にて視・触診法による乳癌検診を定期的, 継続的に行う必要がある。院内の医療器械の有効利用, 病院職員の応援, 経費の削減などの結果となり, 病院の経営に貢献できる。病院施設内にて定期的に実施することは, 奈良県での乳癌検診方法 (個別検診と集団検診の併用) と奈良市の地域住民のニーズと合致する。視・触診法による乳癌検診はマンモグラフィ併用の乳癌検診に比し, より早期の乳癌発見と発見率では見劣りがするが, 外来 (偶然) 乳癌よりT1乳癌は多い。したがって地或住民に乳癌検診を継続的, 定期的に行っていることをPRし, 第一線の乳癌臨床医は積極的に病院施設内で乳癌検診を行うべきである。奈良県北部での乳癌検診担当医の長期間の経験の結果, 1992年 (平成4年) 国立奈良病院での検診初年には5,496人の受診者があった。国立奈良病院での乳癌例は91年までは年間90例以下であったが, 施設での乳癌検診実施後は年間108-120例と乳癌例の増加となり, 結果的に医療器械の有効利用に結びつき, 病院の収入増加となった。平成4年-8年までの5年間に延べ28,671人の受診者があり, 初回受診者は1,300人より659人と半減したが, 要精検者は再受診者の増加により減少した。乳癌95人を発見し, 乳癌発見率は0.33%と高率であった。精検受診率100%, T1乳癌発見率53.7%, QOLでも乳房温存療法率は92年の40%から96年の61%へと増加した。とくに繰返し受診者1~1.5年以内例のT1乳癌発見率は84.3%と良好であった。
Databáze: OpenAIRE