Natural and Managed Forest Recovery after a Volcanic Eruption

Autor: Seiji Yanai, Tohru Araya, Akihito Sakurai
Rok vydání: 1993
Předmět:
Zdroj: Journal of the Japanese Society of Revegetation Technology. 19:147-158
ISSN: 1884-3670
0916-7439
DOI: 10.7211/jjsrt.19.147
Popis: 1929年に大規模な火山噴火を起こした北海道西南部駒ケ岳山麓の火砕流堆積地において, 噴火後60年間の植生回復の過程と, 1963年から始まった木本導入施工地における生長成績から, 人為の植栽が森林復元に及ぼす意義に関して検討を行った。調査の結果, 再生林は先駆性広葉樹であるヤナギ類, カンパ類, ヤマナラシおよびドロノキの3m以下の矮性林と, 移入樹種であるカラマツの稚樹群から構成されていた.年輪解析から, 噴火後侵入してきた広葉樹類に変わってカラマツが優勢を占めつつあるが, 森林化するまでにはまだ長い時間を要することがわかった.次に, 植栽工施工地でクロマツ, ハンノキ, シラカンバおよびカラマツの主要導入樹種について成績を調べたところ, カラマツは最も生長がよく最大樹高で10mに達し, ハンノキ, クロマツもこれに次ぐ成績であるが, シラカンバは極めて成績が悪かった。クロマツ, ハンノキ, シラカンバは風倒, 幹折れなどの損傷が著しい。また, 林内には周辺からミズナラ等の侵入がみられた。土壌化に関しては, 主にケヤマハンノキにおいて, 経過年数の長いものほど, 土層厚, 全炭素・窒素ともに高い値を示していた。以上のことから再生林と比較して, 木本を導入することにより早期に森林を造成するという目標は達せられたと考えられた。今後は, 衰退しつつある導入林をより安定した広葉樹林へと導くことが大きな課題である。
Databáze: OpenAIRE