Acute renal failure caused by nontraumatic rhabdomyolysis of the iliopsoas muscle

Autor: Kazuhiko Takashima, Ryokichi Yasumori, Koichi Taura, Kohei Hara, Shigehiro Kubota, Yoshiyuki Oozono, Takashi Harada
Rok vydání: 1993
Předmět:
Zdroj: Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy. 26:373-377
ISSN: 1884-6211
0911-5889
DOI: 10.4009/jsdt1985.26.373
Popis: 腸腰筋に起因したrhabdomyolysisにより急性腎不全を呈し, 血液透析療法にて軽快した1例を経験した. 患者は57歳の男性で, 脳出血後遺症があり, 一人暮らしで, アルコール多飲の傾向にあった. 1991年2月8日, 転倒して下肢を打撲 (外傷は認めなかった), 一人暮らしのため安静にしていた. 食事は十分には摂取できず, アルコールのみ摂取していた.2月12日, 全身倦怠感, 不眠, 体重減少等あり, 某病院を受診し, 生化学的な検査異常と急性腎不全を指摘され, 当院に紹介され入院となった. 入院時, 意識は多少混濁気味, 全身やや脱水傾向を認めた. 右下肢痛を軽度に認めたが, 腰背部痛はなかった. 入院時検査では, BUN, Crの上昇と共に, GOT, GPT, LDH, CPK, ミオグロビンなどの筋由来と考えられる酵素の上昇がみられ, rhabdomyolysisによる急性腎不全と考えられた. 第1病日より血液透析を開始し, 計14回施行, 約3週より尿量の増加と共に, 臨床症状の軽快をみた.本症例では, 入院時腹部CTにて, 右側のiliopsoas muscleは腫大し, 対側に比べてdensityが低下し, 一部に出血と思われるhigh density areaを認めたことより, rhabdomyolysisの責任病巣と考えた.1か月後の腹部CTでは, 右側のiliopsoas muscleの大きさは正常化し, 内部のdensityもほとんど正常化した. また, 3か月後のfollow up腹部CTにてもcalcification等は認めなかった. 以上の経過より, iliopsoas muscleがrhabdomyolysisの責任病巣と考えられた極めて珍しい症例で, 腹部CTが臨床経過とも対応しており, 予後を判定する上でも有用と考えられた.
Databáze: OpenAIRE