Recent Progress of Radiocarbon Dating with High Precision and Accuracy
Autor: | Toshio Nakamura |
---|---|
Rok vydání: | 2001 |
Předmět: | |
Zdroj: | The Quaternary Research (Daiyonki-Kenkyu). 40:445-459 |
ISSN: | 1881-8129 0418-2642 |
DOI: | 10.4116/jaqua.40.445 |
Popis: | 1940年代末にLibby(1955)によって開発された放射性炭素(14C)年代測定法は,現在では高精度化が進み,考古学や地質学の研究には不可欠なものとなっている.開発当初は,放射能測定法により14Cの濃度が測定されてきたが,1970年代の終わりに加速器質量分析(AMS)による14Cの直接検出法が開発された.AMS14C測定の最大の特徴は,炭素試料の量が放射能測定で用いられる量の1/1,000以下の数mgCですむことである.現在では,測定試料の状態に応じて両者が使い分けられている.名古屋大学の最新型タンデトロン2号機(HVEE社製AMS14C測定システム)は,ルーティンの年代測定において誤差が±20~±40年,測定の正確度はほぼ±0.5%(年代値の誤差で±40年)と高性能を示す.14C年代測定の正確度が高くなるにしたがって,年代値の取り扱いに注意が必要となる.14C年代測定により考古学・地質学イベントの暦年代を決めるためには,14C年代から暦年代への較正が不可欠である.単に14C年代値を,起点である西暦1950年から数え直すだけでは暦年代は得られない.また,高性能AMS14C測定システムを用いて14Cウイグル・マッチングの研究が進んでいる.この方法では,14C年代-年輪年代較正データに示される14C年代値の凸凹を,年代が未知の巨木について測定した100年分以上の14C年代値-年輪番号の変動曲線と絵合わせすることにより,樹木試料の最外殻年輪の暦年代(伐採年代)を高い正確度で決定できる. |
Databáze: | OpenAIRE |
Externí odkaz: |