Strangulated Obstruction Caused by Trans-omental Hernia. Case Report

Autor: Kazuhiro Tsukada, Seiichi Kiriyama, Masato Endou, Shigeki Sugiyama, Naoki Nomura, Iwao Yamashita
Rok vydání: 2002
Předmět:
Zdroj: Nihon Rinsho Geka Gakkai Zasshi (Journal of Japan Surgical Association). 63:2026-2029
ISSN: 1882-5133
1345-2843
DOI: 10.3919/jjsa.63.2026
Popis: 大網裂孔ヘルニアが原因で,腹部所見の乏しい絞扼性イレウスの1例を経験したので報告する.症例は78歳,男性.既往に手術歴はない.持続する腹痛のため来院した,疼痛は一度軽減したが腹部膨満感は持続していた.血液ガス分析は, BEが-8.3と代謝性アシドーシスを認めた.腹部レントゲンは小腸ガスを右側にのみ認め,腹部超音波およびCTでも左側小腸の著明な拡張と,腹水の貯留を認めた.上部小腸の絞扼性イレウスと診断し,緊急手術を行った.術中所見は,小腸がTreitz靱帯から60cmの部位より,大網の裂孔を通って脱出・嵌頓しており,虚血性の変化を呈していた.大網裂孔ヘルニアによる絞扼性イレウスと診断.裂孔を開放.小腸を部分切除した.術後経過良好にて,第20日目に退院となった.手術歴のないイレウスは内ヘルニアによるものを考慮する必要がある.腹部所見に乏しい絞扼性イレウスもあり,検査所見も考慮し,緊急手術の時期を逃してはならない.
Databáze: OpenAIRE