Chemical Structure of Alkane and Substituted Aryl Stannonic Acids

Autor: Akira Ninagawa, Sumio Matsuda, Haruo Matsuda, Norikazu Iwamoto
Rok vydání: 1970
Předmět:
Zdroj: The Journal of the Society of Chemical Industry, Japan. 73:2429-2434
ISSN: 2185-0860
0023-2734
DOI: 10.1246/nikkashi1898.73.11_2429
Popis: 種々の有機亜スズ酸(RSnOOH)n(R=CH3,n-C4H9,C6H5,o-CH3C6H4,m-CH3C6H4,P-CH3C6H4,p-ClC6H4)について,熱分解反応,赤外吸収スペクトル,分子量および酸強度,酸性度の測定などを行ない,その化学的構造を推察した。置換アリール亜スズ酸は,ジオキサン中で数平均分子量を測定すると重合度nは10以上であった。他のアルカン亜スズ酸は,ジメチルスルホオキシドのような極性溶媒にも不溶であった。このような有機亜スズ酸は,260~360℃で分解する粉末状非結晶性固体である。ベンゼン亜スズ酸を熱分解(350℃)すると,ベンゼンと水を生成した。ハメット指示薬を使用して測定した(RSnOOH)nの酸強度はpKa値が+4.8と+4.0の間にあり,酸性度の大きさは,有機基がp-ClC6H4>C6H5>o-CH3C6H4,m-CH3C6H4,p-CH3C6H4,n-C4H9>CH3の順序で減少した。有機亜スズ酸は,[I]の様な構成単位を持ち,[II]および[III]のような構造が[I]の骨格中に混入した重合体で,また微量の水も吸着していると思われる。
Databáze: OpenAIRE